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『オトコに大切なもの』
これは父と息子の絆を描いた男の映画である。ラストのレスリングシーンはまさしく「ロッキー」であったが、最後に抱きしめたのはエイドリアンではなく、息子の一雄だった。とにかく主演の宇梶剛士がカッコいい!息子のために、亡き妻のために、そして自分の父親のためにファイトをする姿は感動的である。観客がいなくても、ヒールになれ、と言われても、朝令暮改でヒールをやめろ、と言われてもとにかく「男は黙って」と40歳過ぎの男がもがき苦しむ。でも前向き一直線の姿がたまらなく渋い。これを支える息子役の神木隆之介もベテラン真っ青の好演で応える。南果歩のやさぐれぶりもとってもいい。そして大日本プロレスマネージャー役の生瀬勝久が泣かせる。いつもヘンな役が多いので、この絶妙な配役にも感心した。シネカノンという配給会社は、日本のメジャーといわれる映画会社よりもはるかに日本人の心に訴える作品を送り出している。この会社の配給だったら大丈夫だ、と思う。李鳳宇+石原仁美のコンビは、このあと傑作の「フラガール」を作ることになる。ベタベタ関西ノリの映画だが、ロケ地は横浜や川崎だったりする(商店街シーンのほとんどは六角橋商店街)のも面白い。大阪では実は全く撮っていないらしいが、それはそれで凄い。お勧めです!
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