ネフェルティティ(紙ジャケット仕様)〜『久保田早紀着うた・着メロsearch』 久保田早紀

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久保田早紀

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ネフェルティティ(紙ジャケット仕様)
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『ワールドミュージック系かつ癒し系の先駆者』
私は所謂「一発や」のその後の作品群が大好きである。彼らの偶然作った楽曲のイメージを振り払おう、又は己の核となる音楽を発表しようとする熱さを感じるから。

久保田早紀も世間では所謂一発やで終わっているアーティストである。しかし、リアルタイムでこのアルバムを聞いたときの衝撃は忘れられない。このアルバムは今までで聴いたベストアルバムの10枚に彼女の『夜の底は柔らかな幻』とともに入る。

前作の『見知らぬ人でなく』もただならぬクオリティと格好よさはあった。しかし全体的にマイナーだった。
しかし、このアルバムは突き抜けたポップさがある。今まで「異邦人」や「25時」の異国情緒と「九月の色」や「オレンジエアメールスペシャル」の2系統をアルバムに散りばめていたが、このアルバムでは後者寄りの路線を推し進めた。
タイトル曲はロックっぽいサウンド。「ソフィア発」はヨーロッパっぽいポップな佳曲。シングル「愛の時代」は「九月の色」をよりスケールアップした名曲。一転して「冬の湖」はスローな詩をよく伝えるバラード。最終曲は自分にとってはどことなく歌謡曲っぽい「最終便」。

かつそれまでのイメージの中近東やファドから抜け出し、今で言うワールドミュージックの要素も備えている。
アコースティックギターが印象的な「ジプシー」、ボレロを基にした「砂の城」。レゲエのリズムの「肌寒い午後の日」。「ジャワの東」では詩だけでなく音作りからも東南アジアのリゾートのイメージを完璧に作り出している。

全体的にポップでありながら、ヒーリングミュージック的な浮遊感を醸し出している。当時から何度も聴き、また聴き続けているアルバムである。

今聴けば多少古めかしい印象が残るかもしれないが、これは20年以上前に作られたアルバムである。今まで一般発売でCD化されなかったのが不思議な位である。
ただ、lソニーのホームページのオーダーメイドファクトリーと言う企画で繰り返し限定発売れていたのは久保田早紀の後期の3枚のアルバムだけである。そして、どれほどオークションサイトで違法と言えるほどの高額で取引されていたか。
限定発売ながら、ファンにとっては「異邦人」の久保田早紀でなく、一人のアーティスト久保田早紀の作品として改めて多くの人の耳に触れることを望んでやまない。

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