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『できれば日本フォノグラム時代の曲も・・・』
沢田聖子さんはシンガーソングライターとして活躍しながらも、そのあどけなさからアイドルに近い存在でした。それでもまもなく独自のカラーを出し始め、少女の面影を残しながらも、失恋や孤独感を前面に出したナンバーを歌い続けました。
この2枚組アルバムでは「彼女の今までに発表作品すべての中からセレクトされた・・・」とのことで、アルバム発売元の日本クラウンの他、例えば、「少年とドルフィン」や「愛を下さい」のようなキングレコードや東芝EMI在籍時代の曲目を収めているのは従来のベストアルバムとは違い嬉しいことだと思います。また、選曲でもそのほとんどが彼女の自作曲から選ばれていて、彼女のカラーをよく出しているようにも感じられます。
しかしながら彼女の軌跡を振り返るのなら、‘83年から88年まで在籍した日本フォノグラム時代の録音を欠いている点では構成上どうしても辛いところがあります(「あなたからF.O.」は再録音)。その5年間で彼女としては「悲しむ程まだ人生は知らない」や「季節(シーズン)」「アンジェーヌ」など、独自の路線を開拓していった時期に当たり、それらは結果的にはそれほどのヒットに結びつかなかったにせよ、彼女の、特に作曲面での力量をありありと感じたものでした。できることなら今後彼女の軌跡を語るうえでも、本当にすべてのナンバーからのベスト集を願わずにはいられません。
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